山梨のパワースポット!神秘の泉「忍野八海」の魅力
2024年10月15日(火)/山梨県
今回はパワースポットとも言われている富士の麓にある霊泉で知られる忍野八海(おしのはっかい)をご紹介。
富士山自体が霊山と言われており、その麓にあるこの霊泉もその聖なるパワーを秘めており、実際に訪れると、ただそこにいるだけで、体の隅々まで清められて、新しい力が湧き上がっていることを実感します。
富士山から吹いてくる冷たく清冽な空気を胸いっぱいに吸い込んで、富士山の麓から湧き出てくる冷たく混じり気のない透明な湧き水から出来上がったこの池を見ているだけで日々の仕事の疲れや人間関係からくるストレスも一瞬で吹き飛ぶことを実感することでしょう。
今では国内だけでなく海外からも観光客が毎日のように訪れている有名な観光スポット。富士の綺麗な水から作られた野菜のお漬物やそばなどもお土産として売られており、名物となっているようです。
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忍野八海(おしのはっかい)とは
出典:ウィキペディア
そもそも忍野八海(おしのはっかい)とは、山梨県南都留郡忍野村にある湧泉群のこと。この湧泉群は富士山の雪解け水が地下の溶岩の間で、約20年の歳月をかけてろ過され、湧水となって8か所の泉をつくっています。
忍野八海からの湧水は山中湖を水源とする相模川水系の桂川と合流しており、国が指定する天然記念物、名水百選にも選ばれ、山梨県の新富嶽百景にも選定。
また、2013年には「富士山-信仰の対象と芸術の源泉」の構成資産の一部として世界文化遺産にも登録。この湧泉群ができたのは元々はこの地に存在した忍野湖が干上がって盆地になり、富士山や近くの火山山麓の伏流水を水源とする湧水の出口が池として残ったものが由来とされています。平地となったこの一帯は米の産地となり、湧泉の水は飲料水や農業用水として活用されてきました。
「八海」の名は
「八海」の名は、富士講の人々が富士登山の際に行った8つの湧泉を巡礼する八海めぐりからきており(多数ある湧泉のうち8つに限ったのは、8を尊ぶ仏教的思想に基づいているそうです)、富士講では忍野八海のことを、元(小)八海、内八海、根元八海、富士外八海などと呼んでいました。
古くは信者たちが富士山登頂前にここで水行を行なったとされますが、1843年に各池に守護神の「八大竜王」が祀られ、出口池を一番霊場、菖蒲池を八番霊場とする巡礼路が整備されたそうです。忍野八海はその特異な自然現象から、国内だけでなく海外からも訪れる観光客も多く、富士山周辺でも人気の観光地として知られています。
しかし、周囲の環境は観光用の商店や施設などが建ち並ぶような観光地化が進み、また人工池も造成され、特異な自然環境を楽しめる状況は失われつつあるのも寂しい限りです。
ちなみにこの忍野八海(おしのはっかい)の八海を指す池は全部で8つあります。
・出口池(でぐちいけ)
出典:格安国内旅行ツアー情報
忍野八海で最大の池となっています。出口池の高台には出口稲荷社が建地、石碑に「あめつちの ひらける時にうこきなき おやまのみつの出口たうとき」との和歌が刻まれています。
・御釜池(おかまいけ)
出典:富士五湖観光連盟
第2の霊場です。おかまいけ/かつて存在した石碑には「ふじの根のふもとの原にわきいづる水は此の世のおかまなりけり」との和歌が刻まれていました。
・底抜池(そこなしいけ)
出典:富士山世界遺産マップ
第3の霊場です。はんのき資料館(有料)の最奥にある池です。石碑に「くむからにつみはきへなん御仏のちかひぞふかしそこぬけの池」との和歌が刻まれています。忍野八海の中で唯一個人所有の池となっているようです。
・銚子池(ちょうしいけ)
出典:PHOTOHITO
第4の霊場です。間欠的な湧水で名前の由来は長柄の銚子に似ていることから。石碑に「くめばこそ銚子の池もさはぐらんもとより水に波のある川」との和歌が刻まれています。
・湧池(わくいけ)
出典:富士桜高原別荘地
第5の霊場です。
・湧池の水中洞窟(わくいけの水中洞窟)
出典:格安国内旅行ツアー情報
八海で最大の湧水量を誇ります。珪藻土層でなる水中洞窟を持ち、潜水調査により池の底から最奥部まで約55mあることが確認されています。景観も良く、周辺住民の飲用水としても利用されているそうです。石碑に「いまもなほわく池水に守神のすへの世うけてかはれるぞしる」との和歌が刻まれています。
・濁池(にごりいけ)
出典:Pichori
第6の霊場です。池本荘にある池から大きな排水溝が空いており、湧水は池底から少しだけ湧き出ています。川に隣接し部分的に濁ってはいますが、比較的清麗です。今は池に埋もれてないが石碑に「ひれならす竜の都のありさまをくみてしれとやにごる池水」との和歌が刻まれていました。
・鏡池(かがみいけ)
出典:山梨県:歴史・観光・見所
第7の霊場です。名前の由来は逆さ富士が映ることからと言われています。水は濁り、湧水の清らかさはありません。かつて存在した石碑には「そこすみてのどけき池はこれぞこのしろたへの雪のしづくなるらん」との和歌が刻まれていました。
・菖蒲池(しょうぶいけ)
出典:Monochronique
第8の霊場です。沼状の池で周囲に菖蒲が生い茂っています。石碑に「あやめ草名におふ池はくもりなきさつきの鏡みるここちなり」との和歌が刻まれています。
以上が8つの池=八海となって構成されています。
筆者の「忍野八海」体験談
筆者は数年前の夏に家族旅行で山梨に遊びに行った時に、ガイドブックを見てたまたまここを訪れたのが初めてで、忍野八海に着くまでは外は猛暑でエアコンをガンガンに効かせないととても10分も外には出ていられないくらいだったのですが、忍野八海について車から出た途端、ひんやりとした空気に包まれたなんとも言えない清々しさを感じたのを今でも覚えています。
そしてその透明な池の中に優雅に泳いでいるイワナなどを見ていると心が落ち着き、いつまでもそこにいたいという気持ちになりました。8つの池を全て回ったのですが、それぞれがいろんな特徴と表情があり、これまた見ていて面白いものです。
筆者はそれ以来この忍野八海にすっかり取り憑かれ、毎年必ず1回はここに訪れて、仕事や人間関係で疲れた体に英気を吹き込むようにしています。この神秘的な霊泉には過去にテレビ局の撮影による調査でダイバーの方が謎の事故にあったりと、怖い話もついてまわりますが、個人的にはパワーをもらえるとてもありがたいスポットだと思っており、皆様にも是非行ってほしいと思い、この度ご紹介させていただきました。
この機会に是非訪れてみてはいかがでしょうか。