『神秘の島』バリ島で訪れたいスピリチュアルな観光スポットを厳選
2024年08月28日(水)/インドネシア
ビーチリゾートとして、今も昔も根強い人気のバリ島。
13000以上の島で構成されているインドネシアの多くの人がイスラム教徒であるのに対し、バリ島ではバリ・ヒンドゥー教を信仰する人が9割を占めると言われます。それだけに独特の文化や伝統が根付き、訪れる人々はバリ島ならではの空気感に魅了されます。
そんな神秘さを間近に感じられる寺院が、島内にはいくつも点在します。そこで、バリ島で訪れたいスピリチュアルな観光スポットをご紹介します。バリ島の真の魅力を探りに、ぜひ足を運んでみてください。
Contents
各寺院へ出掛ける前に知っておきたいこと
神聖な場所への参拝にあたって
日本のお寺や神社と同じように、バリの人々にとって非常に神聖な場所。
バリ・ヒンドゥー教の神域へ入るにあたり、敬意を払いマナーを守って見学をするようにしましょう。
特に気を付けたいのは服装。肌の露出に注意が必要です。
出典:笑売繁盛株式会社
ビーチリゾートなので、滞在中はTシャツやタンクトップ・短パンなどを着ていることが多いかもしれません。
しかし寺院ということもあり、極端に肌を見せる事は良しとしません。
羽織るものを用意するか、入口で腰に巻くサロンなどを借りましょう。
各寺院への行き方について
バリ島だけでも大小10000以上の寺院があると言われますが、個人で出かけるには大変な場所もあります。
出典:すぱさら
どうしても個人で行きたいと言うことであれば、タクシーやバイクタクシーの配車アプリの活用もオススメ。
バリ島ではブルーバードタクシーや、Grab・GOJEKなどがあります。
ただし「目的地の入口近くまで入ってくれない」「支払いの際にトラブル」などのクチコミもあるため、言葉に不安がある方や海外旅行経験が少ない方には難しいかもしれません。
帰りは現地で探すのが大変ですので、必ず往復で予約しましょう。
出典:サリツアーズ
主な寺院へは送迎や入場料込のオプショナルツアーがあるので、これに参加するのが便利。
ツアーによってはエステや夕食付きなどもあるので、自分に合ったプランかどうか値段や内容とともにいくつか比較しましょう。
出典:フォートラベル
ただ地元のガイドが同伴でない場合入れない寺院があるので、できるだけガイドが同行するオプショナルツアーに参加することをオススメします。
こんな所にも注意!
出典:takenokoたび日記
寺院周辺には野生のサルが生息している場所もたくさんあります。もし見かけてもできるだけ目を合わさず、静かに立ち去りましょう。
くれぐれも、帽子や眼鏡・飲み物・カメラなどを盗られないように!
出典:バリ島旅行のみかた
また寺院では日差しを遮るところがあまり無いため、日焼けや熱中症対策・水分補給をしっかりと行ってください。
トイレはありますが、数は少なく有料の所もあります。小銭やティッシュの用意もしておくと便利です。
パワーチャージにオススメの寺院はココ!
たくさんの寺院がバリ島にはありますが、定番だけどぜひ行っておきたい場所をピックアップしました。
観光客で賑わっていても、本来は地元の方が静かに祈りを捧げる場所。そこへ少しお邪魔させていただくという気持ちで訪れるようにしましょう。
ウルワツ寺院
出典:monograph
バリ島南部のバトゥン半島の南西に位置し、高さ70mほどの断崖絶壁の上に建てられています。
今から約1000年前に創建されたと伝わる、バリ・ヒンドゥー教の寺院。ここはバリ島でもトップクラスの夕陽の名所。
出典:バリズムブログ by BLUE LAGOON TREASURES
そして夕陽が沈む頃に始まる、古代インドの叙情詩であるラーマーヤナ物語をベースとしたエンターテインメント性の高い舞踊「ケチャックダンス」も見逃せません。
大勢の男性達が「チャッチャッ」と声を揃え、円になって踊ります。この声以外に音楽は無く、迫力のある掛け声と独特の踊りで表現されます。
体の芯に響く声とダイナミックな動きに圧倒されそう。
ステージを見る観覧席は半円のすり鉢状になっていて、その息づかいや動きが手に取れるような近さの特等席は一番前。ただし、指定席ではないので早い者勝ち。
もしここに座れなくても、全体とその奥に広がる海を正面に眺められる後ろ席も意外とオススメですよ。
2020年1月の料金改定から、入場料とケチャックダンスの鑑賞で大人Rp150000・子供Rp75000になっています。
タナロット寺院
こちらもウルワツ寺院同様夕陽の美しい場所として知られ、いつも観光客で賑わっています。
出典:ジグジグ☆秘密基地
その特徴は、海の中にある大きな岩の上に建てられていること。
この景色に感動したジャワの高僧ニラルタが神の降臨に相応しい場所と告げ、村人に寺院建設を勧めたのが始まりと言われています。
出典:ameblo.jp
寺院の内部へ入れるのはバリ・ヒンドゥー教徒のみのため、観光客は立ち入ることが出来ません。
ただ、潮が引いているときは岩の下まで歩いて行くことが可能。
タナロット寺院の下には洞窟があり、そこには「聖水」と呼ばれる水が湧いています。お坊さんが聖水を汲み上げて、お清めをしていただけます。
足元が滑りやすいので、歩いて行く場合はくれぐれも注意してください。
出典:バリ島ナビ
寺院まで行く途中の参道には、お土産物を売る店や屋台などが並んでいます。
インドネシアのB級グルメ的な「クレポン」という餅菓子も売られています。
ココナッツシュガーで出来た甘いシロップを植物で色づけした餅で包み、ココナッツフレークをまぶしたもの。ぜひ味わってみてください。
タマンアユン寺院
「バリ州の文化的景観 : トリ・ヒタ・カラナの哲学を表現したスバック・システム」として、2012年に世界遺産に登録。
サンスクリット語でトリは数字の3を、ヒタは安全・繁栄・喜びを、カラナは理由を表しています。
神と人、人と人、人と自然の調和を重視するヒンドゥー哲学の教えによるもの。
またスバックとは、9世紀頃から組織されているバリ古来の水利組合のこと。
寺院は、当時この地を治めていたムングウィ王国の国寺として1634年に完成したと伝わっています。
出典:ameblo.jp
2つ目の割れ門をくぐると、寺院の境内。装飾が施された大きな門から先の内部は正装したバリ・ヒンドゥー教徒のみ入ることが許されていているため、観光客は外からの見学のみとなります。
こちらの寺院の大きな特徴は、メルと呼ばれる多重塔。聖なる山のアグン山を模した10基の塔は、茅葺きの屋根が何層にも重なっています。
出典:フォートラベル
通常は奇数であるのですが、なかには珍しい二重塔もあります。
手入れの行き届いた緑が美しい芝生や噴水・東屋のような休憩所もあり、ホッと一息付ける憩の場所となっています。
ブサキ寺院
聖なる山アグン山の中腹にあるヒンドゥー教の総本山。実は大小30近い寺院が集まる複合寺院です。
出典:尾島のひとりごと
内部は見学できないところも多いですが、それでも見どころがたくさんあります。
各寺院で執り行われる伝統儀式や祭礼や、均等に配置された美しいメルの姿。
出典:フォートラベル
あちこちに見られる細やかな装飾や、見上げるほど長い階段。正装した敬虔なバリ・ヒンドゥー教徒の方々の祈りの姿やお供え物。
荘厳さの中に人々を包み込む優しさや、雄大なアグン山の力強さをひしひしと感じさせてくれます。
バリ・ヒンドゥー教徒でなくても、この圧倒的な存在感には誰もが心を動かされるはず。
出典:フォートラベル
実は、ブサキ寺院は世界遺産に登録されていません。政府が過去3度にわたり世界遺産候補のリストに載せようとしましたが、寺院側が首を建てに振らなかったそう。
世界遺産に登録されることで、さまざまな制限や制約が生まれることに危機感を持ったのかもしれません。
空港からだと車で3時間は掛かりますが、こういった歴史を踏まえても一度は訪れてみたい場所です。
ウルン・ダヌ・ブラタン寺院
バリ島中部の高原地帯にあるブラタン湖の畔にあり、1634年頃に建立されました。
まるで湖に浮かぶように建てられた11層のメルが有名で、その姿はまさにフォトジェニック!
湖の女神デヴィ・ダヌをはじめ、10人の神霊を祀ってあると言われます。
出典:夫婦で遊ぶ熟年ライフ
境内の外側に、仏陀を祀ったストゥーパ(仏塔)がありますが、同じ敷地内にバリ・ヒンドゥー教と仏教の寺院が共存するという貴重な場所。
バリ島にヒンドゥー教が渡ってきた際に、同じように仏教も渡ってきたそうです。
この辺りは標高が1200mほどあり、ジリジリと焼けるような熱さのビーチとは違う別天地。
日中は観光客も多く訪れて、その美しい姿を写真に収めています。
出典:ameblo.jp
せっかくの絶景をじっくり静かに楽しむなら、人の少ない朝がオススメ。
朝日を浴びて輝くメルや、朝靄に包まれた幻想的な風景が楽しめます。
ティルタ・ウンプル寺院
出典:すしまるブログ
ティルタは「水」、ウンプルは「聖なる」を意味しています。聖なる水の湧く寺院として知られ、地元の人と同じように沐浴が出来る場所としても有名です。
寺院の規模は大きくありませんが、泉から湧き出す聖水を引いている沐浴場には地元の人や観光客が列を成して沐浴を行っています。
出典:ミズイロノタビ
この水には魔除けや万病に効く・不老不死などさまざまな効能があるとされますが、その中でも特別な日とされる満月・新月の日やバリの祭日には熱心なバリ・ヒンドゥー教徒が足を運びます。
観光客も体験できますが、沐浴にはきちんとした手順があります。現地のガイドに詳しく教えてもらい、遊び半分で行わないこと。
出典:旅人ひとり
ここを訪れる地元の人はとても信仰心が厚く、聖水を浴びる事で心身ともに清めようとしています。
寺院見学だけなら20~30分もあれば充分ですが、もし沐浴をするなら1時間30分くらいかかります。
出典:フォートラベル
混雑している時は冷たい水の中で順番待ちもありますが、インドラ神が杖で大地を突いて湧出させたという聖水を浴びる沐浴は、ここでしか出来ない体験です。
沐浴体験を行う方は、着替え・タオル・濡れた衣服を持ち帰るための袋などの用意も必要です。
ウルン・ダヌ・バトゥール寺院
世界遺産に登録されているバトゥール湖の近くにあります。
出典:フォートラベル
現在のバリ島にはバリ・ヒンドゥー教寺院が圧倒的に多いですが、以前は仏教徒の寺院だったのがウルン・ダヌ・バトゥール寺院。
そのため、敷地内にはバトゥール湖の守護神であるデウィ・ウルン・ダヌと仏教の仏の2つの神様を祀っています。
初めは湖畔の村に建てられていましたが、1926年に標高1717mのバトゥール山が噴火した際に流れ出た溶岩に村ごと飲み込まれてしまいました。
現在の寺院は、村の移動を余儀なくされたバトゥール村の人々が湖を見下ろす場所に再築したもの。
出典:タイ旅行記
印象的な多重塔のメルと社は、実に200以上もあるそう。蕩々と水を湛えるバトゥール湖をバックに、凛とした優雅さを併せ持つメルの姿が何とも素敵。
さらに湖畔には、日帰りで利用できる温泉施設もあります。日本と同じような感じですが、水着着用がマスト。
お出かけ予定なら、水着を前もって着ておくことをオススメします。
出典:BALI彩キャンバス
まるでインフィニティプールのような温泉プールから眺める湖とバトゥール山は、一度は見ておきたい景色です。
バリ島旅行では「いつもビーチで遊んでばかり「ついショッピングに夢中になっちゃう」なんて方も、次の旅ではぜひ寺院巡りをしてみてませんか?
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※寺院は神聖な場所です。決められたルールやマナーを守り、敬意を払って見学しましょう。
※各寺院では入場料が必要です。お出かけ前に最新の情報をご確認ください。