善光寺門前で楽しむべきグルメとお土産を厳選
2024年09月07日(土)/長野県
長野県での旅行を計画した時、「善光寺へお参りに行きたい!」と考える方も多いでしょう。年間600万人もの参拝客が訪れ、正月3が日だけでも50万人にのぼります。
長野県でもトップクラスの人気を誇る観光スポットでもありますが、その魅力は何なのでしょうか?今回は善光寺門前で楽しむべきグルメとお土産を中心にご紹介いたします。
Contents
善光寺について
一生に一度はお参りに、と昔から多くの人の憧れの場所であった善光寺。現在は同じ仏教でも多くの宗派が存在しますが、善光寺は宗派が分かれる以前からあるお寺のため無宗派。どの宗派に限らず誰もが訪れ、極楽往生を祈願することができます。
出典:信州Style
仏教が日本へ伝えられた際に百済から贈られた、日本最古の仏像である一光三尊阿弥陀如来像が御本尊です。
阿弥陀如来を中心に、向かって右に観音菩薩、左に勢至菩薩が配されています。三尊が1つの光背を背にして立っていますが、秘仏のため直接目にすることはできません。
出典:ホテルアルプ
御本尊の御身代わりである前立本尊を本堂にお迎えして行われるのが、数え年で7年に1度の御開帳。
前立本尊の右手に結ばれた五色の糸が回向柱に結ばれているので、それに触れることは前立本尊に触れたと同じ意味を持ちます。次回は2021年の予定です。
出典:ごしゅメモ
ところで、善光寺というお寺が全国に200以上もあると言うのをご存じでしょうか?その内の1つ、同じく長野県内にある元善光寺。
本多善光という人物が国司の供をして都に上がった際に、難波の堀へ打ち捨てられていた阿弥陀如来像を信濃の国へと持ち帰り最初にお祀りした場所。
その後現在の善光寺へと遷座されました。そもそも善光寺の名は本多善光から名付けられ、元善光寺をお参りしないと片参りと言うそうです。
出典:Gooブログ
また、別所温泉にある常楽寺の北向観音へもぜひお参りをしていきましょう。こちらは南向きに建立されている善光寺の阿弥陀如来に対し、北向きに建立されている千手観音を御本尊としてお祀りしています。
未来往生を願う阿弥陀如来と、現世利益を願う千手観音が向かい合う形になっています。その両方を参拝しないと、やはり片参りになってしまう訳です。
善光寺の主な見どころ
本堂
創建以来何度も火災に遭い、その都度全国の信者によって再興を遂げてきました。現在の建物は、7年の歳月をかけ1707年に再建されたもの。
国内有数の木造建築で、1895年には国宝の指定を受けました。本堂内陣の最も奥の内々陣に位置する瑠璃壇に、御本尊がお祀りされています。
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その瑠璃壇の手前には、1400年の間絶えることなく灯される不滅の常燈明があります。外陣には賓頭盧(びんずる)尊者像がありますが、妙に頭やお顔がツヤツヤでツルツルしています。
お釈迦様の弟子である十六羅漢の筆頭で、病気治癒の力を備えているそうです。そのため、自分の体の悪い部分と同じ場所を撫でることで、病気や痛みが改善すると言われます。
出典:信州Style
ツヤツヤ・ツルツルの理由は、長い間人々から撫でられ続けた証拠です。毎年1月6日には一年間の無病息災を願う「びんずる廻し」という行事が行われ、堂内で5回引き廻しされた後に参拝客が福しゃもじで撫でるそうです。
出典:善光寺-御朱印
また、本堂の地下には真っ暗の中を進みながら、御本尊の真下にある鍵を触りに行く「お戒壇巡り」が体験できます。見事鍵に触ることができれば、真上にある御本尊が往生の際にお迎えに来ていただける約束が果たせるそうです。
山門
出典:フォートラベル
1750年に建立された二層入母屋造りで、1965年には国の重要文化財に指定されています。屋根の部分は、平成の大修理の際に建立当時と同様にサワラの板を用いた栩葺きになっています。
出典:信州Style
堂々とした風格を持つ山門ですが、正面中央に掛かる額をじっくり眺めている方が多いのに気づきます。「鳩字の額」と言われ、善光寺の3文字の中に5羽の鳩が隠されています。また、善の文字が牛の顔に見えると言う方もいます。
出典:snownavi.com
実は2階へも上がることができ、内部には山門の御本尊である文殊菩薩をお祀りしています。また四方を守護する役割を持つ四天王像や、見事な障壁画などもあり見応えがあります。時間があればぜひ見学していきましょう。
建物内の仏像や障壁画などの映像・写真撮影は禁止ですが、回廊からはまっすぐに伸びた参道とその先にある仁王門がよく見えます。こちらは撮影可能です。
仁王門
出典:北陸・信越観光ナビ
1752年に建立されましたが、その後2度焼失。現在のものは1918年に再建されました。山号である「定額山」の額が掲げられています。
仁王像は左に阿形・右に吽形と、通常とは異なる配置になっています。仁王像と背中合わせになるように、三宝荒神像・三面大黒天像が安置されています。
出典:善光寺門前表参道物語
三宝荒神は火よけの神、三面大黒天は大黒天・弁財天・毘沙門天が合体した家内安全の神。どちらも彫刻家の高村光雲と弟子の米原雲海によるもので、高さは3m弱。
元々仁王像の裏に隠れて目立たず、昼間でも見えづらいので気づかなかったと言う方も多いかもしれません。以前はライトアップされ、その姿が見えやすくなりました。これは、仁王門再建・仁王像造立が、100年を迎えることから実施されたもの。
大本願と大勧進
出典:ameblo.jp
無宗派の善光寺ですが、浄土宗の大本願と天台宗の大勧進の2つの山内寺院により護持されています。そのため、善光寺の住職は大本願の尼公上人と大勧進の貫主が務められています。
大本願には総檜造りの本堂や奥書院、皇室に縁のある宝物を納めた宝物殿などがあります。お守りや数珠・手ぬぐいなどの授与品の中で、大本願ならではの「ひとにぎり地蔵」という珍しいお守りがあります。
出典:AM 5:00
陶器で出来ていて、名前の通りギュッと握った跡があり、不安な時や気持ちを落ち着かせたい時、願いを叶えて欲しい時に握るというもの。顔が描かれていて、白・赤・金・青の4つのほっぺの色が叶えたい願いによってわかれています。
出典:Omairi
天台宗大本山の大勧進には25ヶ院の本坊があり、善光寺参道からもその風格ある姿の大門が見えます。
出典:善光寺-御朱印
門をくぐると約3000もの善光寺に関する宝物を収蔵する宝物館や、護摩祈祷が毎日5回行われる護摩堂、御本尊の善光寺如来を安置する本堂の萬善堂などがあります。
行事
善光寺では、1年を通してさまざまな行事や法要が日々行われています。その中でも、善光寺全山の僧侶が出仕してお勤めをされる「お朝事」という行事が有名です。
出典:ameblo.jp
これは365日毎日行われる法要で、この前後に「お数珠頂戴」の儀式があります。住職が本堂を往復する際、参道に並びひざまずいた信徒の頭を持っている数珠で撫でていきます。撫でることによって、功徳を授けていただけます。
お朝事は日の出の時間に合わせているため、毎日変わります。善光寺のHPにお朝事・法要のカレンダーがあるので、参加を希望する場合は参考にしてみてください。
出典:フォートラベル
善光寺周辺には39の宿坊があります。宿泊すればお朝事へも案内してもらえ、精進料理も味わえますのでぜひ体験してみてください。
御朱印について
出典:信州長野善光寺参り
通常は授与品所の窓口で行っていますが、新春期間は異なるため初詣で訪れる予定の方はご注意ください。2019年1月1~6日・12~14日は、本堂西側の特設御朱印所です。
また、この期間の御朱印は「本堂」「御詠歌」「文殊菩薩」「びんずる尊者」「おやこ地蔵」の5種類と、季節の限定御朱印があります。お朝事の時間帯は、通常通り授与品所の窓口で受け付けているのでご注意ください。
善光寺門前で楽しむべきグルメとお土産
門前町が充実しているので、ランチや食べ歩きなどグルメでも楽しめるのが善光寺参拝の魅力の1つ。参道には、たくさんの飲食店やお土産物店が並んでいます。
JR長野駅構内にある長野市観光情報センターなど3ヶ所で販売している「善光寺表参道食べ歩きチケット」を利用すれば、19店舗の中から2~5品ほどの商品と交換可能。
出典:Rokota Style
交換できる品はお店により異なるので、詳しくは『ながの「四季の彩り」実行委員会事務局』のHPでご確認ください。
善光寺周辺で楽しめるグルメやオススメ店、人気のお土産をご紹介します。ぜひ参考にお出かけください。
【そば】門前そば藤木庵
出典:食べログ
善光寺表参道の中程にある、1827年創業の老舗そば店。昼夜の寒暖差が激しい信濃町で作られる霧下蕎麦と呼ぶ玄蕎麦を使用し、契約生産者から届く蕎麦の実を店内の石臼で挽いています。
そばつゆにもこだわりがあり、一本釣りされた鰹から作る2年物の本枯節に昆布の王様・利尻昆布を合わせています。さらに、もり・かけによってもそれぞれに合うよう工夫されています。
冷たい蕎麦なら、十割か二八かを選べます。オススメは長野らしいくるみつゆでいただける「ごくらく」。くるみつゆの他、つゆのみ・とろろつゆと3つの異なる味わいが楽しめます。お店で出されるお茶はそば茶で、お土産として購入も出来ます。
【おやき】小川の庄おやき村大門
出典:Gigazine
「ぱてぃお大門蔵楽庭」の一角にあります。信州の郷土料理として知られる「おやき」は、県内の至る所で販売されています。
小川村の縄文時代の遺跡から発見された、雑穀を練って焼いた跡が「おやき」のルーツだそう。この店では『縄文おやき』という名前で販売されています。
出典:食べログ
とにかく中の具材がギッシリで、種類が多い!人気ナンバーワンは、やはり野沢菜。次いで、なす・あずき。他にも切り干し大根やひじき、りんごやかぼちゃ・じゃがいもコーン・ふきみそなど季節によってさまざまな具材の「おやき」が登場。
店内に囲炉裏があり、炭火で焼いたアツアツを食べることも出来ます。もちろんお土産も購入できます。
【地酒】よしのや
出典:旅散らかし
1637年からこの地で醸造業を営むよしのやで、地酒のお土産探しをしていきませんか?広大な敷地に、醸造所・直営の売店・レストランを備えています。
出典:プレイライフ
売店では清酒の代表銘柄「西之門」「雲山」の他、にごり酒や甘酒など季節により異なりますが30種以上の試飲が可能。
日本酒好きはもちろん、飲む点滴と呼ばれて美容にもいいと言われる甘酒は女性へのお土産にピッタリ。さらに味噌汁の試飲も出来ます。
ショッピングも楽しめ、試飲もできるので善光寺参拝の際にはぜひ立ち寄っていきましょう。また清酒工場の見学が無料でできます。
売店で¥1000以上のお買い物をすれば、3時間まで駐車料金が無料になるのも嬉しいポイントです!
【のり巻き焼むすび】すや亀
出典:マイナビトラベル
仁王門をくぐってすぐの場所にあるすや亀では、ぜひのり巻き焼むすびを食べてみてください。その場で焼き上げたものを提供してくれるので、パリパリの海苔を纏った香ばしいおむすびがいただけます。
お店は1902年創業で、とにかく原料にトコトンこだわった味噌造りを行っています。麹は無農薬無化学肥料栽培の米から、大豆は北海道十勝の契約農場で無農薬有機栽培。
出典:フォートラベル
国産の自然海塩に、こんこんと湧き出す地下水。さらに、熟練の職人が手間と愛情をかけて製造。店内にはあらゆる味噌を使ったお土産があるので、料理好きの方にオススメ!
くるみ味噌や柚子みそ、門前みそ飴やフリーズドライの味噌汁など。すや亀のHPにもレシピが載っているので、参考にすれば料理のレパートリーが増やせますよ。
【プリン】善光寺ぷりん
出典:食べログ
早くも善光寺界隈では新定番スイーツとして人気になっています。安曇野市で140年あまり茶業を営む丸三三原商店が手掛けた、日本で最初の茶室付き和風ぷりん専門店。
出典:食べログ
店舗に茶室を併設しているという珍しさに加え、和風のぷりんにこだわっているというのも面白い。フレーバーは、「オリジナル」「抹茶」「天龍紅茶」「ほうじ茶」「胡麻」の5つ。また季節によって限定品も発売され、年末年始は「甘酒ぷりん」「かぼちゃぷりん」が登場。
宇治産の抹茶、天龍紅茶には南信州産茶葉、牛乳は信州安曇野牛乳を使用。全て店内の工房で製造していて、コロンとした器もキュートです。
【アップルパイ】信州りんご菓子工房BENI-BENI
出典:グルメカフェ東海
2017年4月にオープンした、信州産りんご100%使用のアップルパイが人気のお店。アップルパイに合うりんごを厳選し、2cm角にカットしたものを使用。
オブセ牛乳と地元の新鮮卵で作るカスタードと、大ぶりにカットしたりんごによく合います。店内の工房で焼き上げているので、焼きたてのアップルパイがいただけます。
イートインスペースはありませんが、店頭にベンチが用意されています。パイ生地を思い切ってかぶりつくと、トロリとしたアツアツのカスタードがあふれ出すので気をつけて味わってください。
4個入りのお土産も販売しているので、気に入ったらぜひ自宅でも楽しんでください。
【鯉焼き】藤田九衛門(くえもん)商店
出典:ロコナビnote
古民家を改装したレトロな店構えが印象的な、藤田九衛門商店。この店は、鯛焼きならぬ鯉焼きを提供。店主が佐久市にある有名な鯛焼き屋さんのファンで、よく通っていたそう。
佐久市は佐久鯉が有名なのだから、鯉焼きを作ってみたら面白いのではと考えたそうです。型のデザインも自ら考え、躍動感溢れる鯉の金型ができあがりました。
出典:PlayLife
県内産の花豆を使った自家製餡と、同じく県内産小麦を100%使用。季節によって限定の餡も登場します。大きさは小ぶりな手のひらサイズ。
ふんわりと、ちょっと厚めの皮にたっぷりの餡が詰まっています。早朝から営業していますが、人気のため午前中には売り切れることも。行くなら早めの時間帯がオススメです。
【七味唐からし】八幡屋礒五郎
出典:フォートラベル
270年の歴史を持ち、1952年から善光寺門前に拠点を構えました。唐辛子を始め、山椒・生姜・麻種・胡麻・陳皮・紫蘇の7つが独特の風味と味わいを作り出しています。
八幡屋礒五郎の七味からしは、鮮やかな色使いのブリキ缶が有名ですよね。実は大きさもいろいろあり、ビンや袋のものも。
出典:ぐるたび – ぐるなび
オススメは「善光寺参り缶」で、『牛に引かれて善光寺参り』の説話が表現されています。しかも本店と善光寺境内地のみの限定販売とのことなので、お土産に最適。その時々の限定感もあるので、見つけたら即買いを!
七味唐からし以外にもゆず七味・山椒七味・一味・粉山椒・七味ガラムマサラなどもあって、それぞれ缶のデザインが異なっているのもユニークです。
自分好みで調合もでき、オリジナル絵柄の専用容器も一緒に購入すれば自分だけの七味唐からしも作れます。
一生に一度は善光寺参り。そう言われていたのは昔の話。一度と言わず、何度でも訪れたくなる魅力たっぷりの善光寺。
初詣や、長野への温泉旅行の際などぜひ気軽に参拝していってください。参道では、胃袋を刺激する美味しそうな匂いで誘うグルメが待っています。
※拝観時間や店舗の営業時間・定休日などは、事前に各施設のHPでご確認ください。