北海道LOVERS

アイヌの文化特集

2015年09月08日(火)/北海道


北海道に古くから住まわれているアイヌの人々。北海道の地名のおよそ8割は、アイヌ語からきていることを知っていましたか?今回は北海道の歴史や、アイヌの人々の生活様式や文化などを紹介したいと思います。

アイヌ民族はどこに居住していたのか

アイヌ民族 居住地

出典:http://www.ainu-museum.or.jp/

アイヌ民族はおよそ13~14世紀から東北地方の北部から北海道、樺太、千島列島にかけて先住していました。アイヌの祖先は北海道在住の縄文人であり、続縄文文化から擦文時代を経てアイヌ文化に形成されていったとされています。文字を持たない民族だったので、文献記録に乏しく、その詳細な過程は不明瞭な事が多いです。
しかし、今では研究が進みアイヌの祖先同様、和人と言われてきた日本人もDNA研究の結果縄文人が祖先と判明し、共通の先祖を持つとされています。アイヌ民族は和人に追われて本州から北海道に逃げてきたわけではなく、本土人は在来の縄文人が弥生時代に大陸から渡り住んできた人々と混血することで成立してきたが、アイヌ民族は混血せず縄文人がそのまま小進化をして成立したと考えられます。言い換えればアイヌの人々は日本人と同じDNAをもつ民族と言えますね。

アイヌの生活様式

無題

出典:http://www.ainu-museum.or.jp

アイヌの人々は狩猟採集民族で、必要な分だけを取り食料にしており、野山の動物や食物、海や川の魚類を狩り、家は笹や萱(かや)や樹皮などを用い集落(コタン)を作っていました。
主家の周りには神窓の外側に祭壇を位置し、神々への祈りを捧げ、衣裳は樹皮の繊維や、動物の皮を素材とした衣服を織り、更に刺繍を施した美しい繊細な衣装を身に纏っていたのだとか。
また、アイヌの人々は歌や踊りが好きだった様子で、竹で作られた「ムックリ」と呼ばれる楽器を使い雰囲気を盛り上げており、労働の時に歌う歌や娯楽として歌ったり踊ったりと身近にあったようです。

アイヌの食物

アイヌの食物

出典:http://www.ainu-museum.or.jp/

アイヌの人々はどのような食事や調理をしていたのか気になりますね。料理は、主に塩を使いまろかやにするために油脂を使って調理しており、北海道は海山川と食料が豊富に獲れるため、春夏秋に食料を貯め、厳しい冬を乗り越えていたとのこと。貯蔵方法は、肉などは茹でて乾燥させ、魚は冬季に外で凍らせて干していたそうです。
主食は具だくさんの汁ものが主で、副食として多様な粥が食されてきました。その他山菜や野菜の煮物や焼き魚、穀物の団子などさまざまな料理があったようです。北海道は食物の恵みが素晴らしいので、昔の土で作られた野菜や山菜はさぞ味が濃くて美味しかったのではないでしょうか。

アイヌをこよなく愛した松浦武四郎

アイヌをこよなく愛した松浦武四郎

出典:http://uu-hokkaido.jp/

北海道は明治時代に「蝦夷地」と呼ばれていたのはご存知でしょうか?松浦武四郎は北海道の名付け親で、アイヌ民族をこよなく愛した、そしてアイヌの人々からも愛された人物なのです。武四郎は旅が大好きで、京都・四国・九州を周りました。そして蝦夷地にも興味を示し、まだ開拓されていない荒野の蝦夷地を3度も訪れアイヌの人々の生活に触れ人々と交流を深めていきました。そのため江戸時代末期、ペリー襲来によって幕府は蝦夷地の調査を始めたときに声がかかったのが松浦武四郎なのです。新政府から、新しい名前を考えるよう命令され今の「北海道」が誕生したとのこと。
武四郎はアイヌ文化に触れ、和人とは違うアイヌが独自で育んできたすばらしい文化に感銘を受けます。特に、アイヌは、自然・動物・植物・道具など人間を取り巻く全ての事物に“魂”が宿っていると考えており、自然に感謝をし、日々祈りと様々な儀式を行っていることに感銘を受けたのだとか。そして、アイヌの長老アエトモとの会話で、「アイヌ民族は自分たちの国をカイと呼ぶ」と聞いており、そのアイヌのならわしを尊重し、「カイ」という名称を忍ばせていたとも言われています。
他にも、アイヌ語からきている地名は数知れず。小樽=オタルナイ 苫小牧=トーマコマイ 富良野=フラヌイ 石狩=イシカラペツ や、そのままアイヌ語が使われているところも。
詳しく知りたい方は、こちらに郷土資料館がございますのでご参照ください。

・札幌市アイヌ文化交流センター

住所:札幌市南区小金湯27番地

電話番号:011-596-5961

開館時間:8:45~22:00

休館日:月曜・祝日・毎月最終火曜日・年末年始

・アイヌ民族博物館

住所:北海道白老郡白老町若草町2-3-4

電話番号:0144-82-3914

開館時間:8:45~17:00

休館日:年末年始


~最後に~

北海道の、筆者の周りは皆、北海道は歴史が浅いからと言います。しかしこの度アイヌの歴史や文化に触れ、北海道の歴史は浅いかもしれませんが、名前が変わっただけでアイヌの先住民族が住んでいた「カイ」は本土と変わらない歴史の深さだったと言う事が分かりました。改めて、北海道は自然に溢れた素晴らしい場所なのだと再認識でき、また、アイヌの伝統的文化が継承されもっと多くの方に認知されていければなと思います。