北海道LOVERS

剣淵町の燻し家カレーの魅力に迫る

2015年07月09日(木)/道北


剣淵町の燻し家カレーの魅力を今回ご紹介させていただくのですが、臨場感が伝わるように今回の文体は他の記事と違い、工夫いたしました。では、お楽しみください。


もう君は知っているのだろうか。道北で密やかに伝えられ来たソウルフードを!さあ、旭川から宗谷本線に乗っておよそ50分、どこにでもありそうな白い駅舎が見えて来る。そこが君が降りる駅、剣淵駅だ。

剣淵駅

極上のソウルフードを求めて来た君は、少し落胆するかもしれない。この街の風情はあまり人に優しくないのだ。というより、いかにも寂しい街並みである。でも、寂しい街にはおいしいモノがないと誰が言っただろうか。さあ、駅から北西にある剣淵小学校を目指してトボトボと歩いてみよう。その途中、君はこんな街にわざわざ来て良かったのだろうかと一度は後悔するだろう。その気持ちに偽りはない。この街に入って誰もが思うことなのだ。

君はとりあえず、目的の「燻し家」というごく小さな店に到着するだろう。

燻し家

まだ君の気持ちは不愉快なはずだ。まだ後悔の念のほうが強い。半分諦めた感じで、ランチのカレーライスをオーダーしてみよう。カレーライスは3種類ある。ごく普通の「カレーライス」と「燻し家カレー」と「ポークリブカレー」である。君にとっては迷惑かもしれないけど、ここは半ば強制的に言う。絶対に「燻し家カレー」をオーダーして欲しい。そうでないと、これまで長々と饒舌めいた言葉を連ねてきた意味がなくなる。

燻し家カレー
さあ、君の目の前にあるのが「燻し家カレー」だ。まずこのカレーライスの皿の中の風景を楽しんでみよう。中央に鎮座したスモークドチキンレッグを中心に様々な季節の野菜が美しくトッピングされているはずだ。これらを食べるマニュアルはない。しかし君は一度、口に水を含んで、少しだけ口の中で回した後、水を飲み込むことにしよう。これでスモークドチキンレッグをいただく準備ができた。もう後は、何も言うまい。爽やかになった口にスモークドチキンレッグを投入した君は、おそらく心の中で歓喜の叫びを上げるに違いない。ホロホロとした肉の感触、あくまでも穏やかにスモークされた肉の旨みが口いっぱいに広がることだろう。

ここで食べる前に水を飲むことの意味がわかってくれるだろう。君の無垢な口の中の味蕾がチキンの旨みをストレートに感じてくれているはずだ。チキンを口にしたら、その後はカレーを口に含んでみよう。たくさんの野菜を煮込んだ芳醇な香りのするカレーだ。スモークドチキンの甘い渋さとカレーの研ぎ澄まされた辛みが、これほどうまく融合した料理は他にない。北海道剣淵町にだけあるソウルフードである。

少しだけ種明かしをしておこう。燻し家カレーに使われているスモークドチキンレッグは、同じ剣淵町にある株式会社ゴトウスくんせいという企業の製品をそのまま使用している。

株式会社ゴトウスくんせい

出典:gotoh-chicken.jp

このゴトウくんせいという会社は、保存料も発色剤も使っていない燻製商品を全国展開している企業であり、燻し家は、この会社の系列飲食店である。ゴトウくんせいの市場調査も担うアンテナショップという立ち位置かもしれない。とことん素材の良さと安全性にこだわった燻製品。何もない剣淵町の大きな誇りでもあり、この地域で暮らす人たちの心を灯し続けているソウルフードなのである。