北海道LOVERS

北海道日本ハムファイターズはプロ野球界のなかでも「爆ぜ」ているチーム

2016年03月08日(火)/札幌


「爆ぜる」。テレビドラマ『ガリレオ』の最終回タイトルである。そう、当時26歳の若き柴咲コウの拘束シーンが世の男性を虜にした、あの神回である。もう見ることはないと思っていたこの言葉。9年後の2016年1月15日、オフィスのパソコンにふいに表示された。北海道日本ハムファイターズのチームスローガンとして、である。

「栗の実がイガを破って弾け出るように、草木の実などが熟しきって裂ける(ファイターズHPより)」ごとく、『栗』山監督の下選手一同が個々の現状を突き破るという意気込みらしい。ガリレオのごとく、炎上シーンばかりとならなければいいのだが。

炎上で有名なライオンズファンの嫌味はさておき、北海道日本ハムファイターズはプロ野球界のなかでも「爆ぜ」ているチームだ。12年前、札幌に本拠地移転を決めるとともにアメリカ・メジャーリーグ帰りのSHINJOを獲得。東京ドーム時代、某少年漫画で客が入らない様子の代名詞として描かれていた不人気チームは3年で札幌ドームを埋め尽くし、日本一を決めるまでになった。

SHINJO涙の引退後は頭も性格も明るい森本稀哲が後を継ぎ、ダルビッシュ、中田翔とスター選手の入団で人気・実力兼ね備えたチームに成長。チームとしても個人としても、ファイターズは際立つ部分が多い。本稿ではその一部をご紹介したい。久米宏もそろそろ「ならば、実証してみたまえ」って言っている気がする。

 

大谷翔平選手

0215ohtani-001

出典:topicks.jp

まず、今一番「爆ぜ」ているのはご存知4年目・大谷翔平だろう。メジャーを目指していた高校生史上最速右腕は「二刀流」と、メジャーへ向けての育成プランを明確に提示した日本ハムの熱意に折れて入団。2014年、オールスターでは日本人最速の162キロを計測(2016年3月2日のオープン戦でも記録)。

シーズンで11勝10本塁打と「野球の神様」ベーブ・ルースが引き合いに出されるほどの記録を残している。シーズン成績で戦前の選手と比較される現役選手は、大谷翔平とイチローくらいのものではないだろうか。

そして2015年には最多勝(15勝)と最優秀防御率(2.24=1試合9イニング換算での平均失点が2.24点)、最高勝率(7割5分)と圧巻の成績。早くも球界を代表する投手になるとともに、オープン戦では日本代表で欠場した中田翔に代わり4番に座るなど、打撃面でもチームの柱として活躍している。

ちなみに、入団時に示されたのは30ページにも及ぶ『大谷翔平君 夢への道しるべ~日本スポーツにおける若年期海外進出の考察~』と題された資料である。過去のデータから、日本球界で成功してから渡米する優位性を示したレポートである。ファイターズはこうしたデータ活用をいち早く進めているチームなのだ。一昔前、映画『マネーボール』が話題になったが、ある意味日本におけるその先駆けとなる「ベースボール・オペレーション・システム(BOS)」を導入し、選手の費用対効果を数字で明確にしている。

こうした取り組みが主力の放出を後押しし、ひいては若手選手のやる気を引き出す育成にもつながっているのではないかと思う。こうしたチームの「経営効率化」が役立ったのか否か、親会社の日本ハムは2016年、日本取引所より「企業価値を高めた経営優秀賞」に選ばれている。

杉谷拳士選手

杉谷拳士

出典:matome.naver.jp

さて、プレー以外でも一際爆ぜているのは8年目・杉谷拳士だ。何がすごいって、とにかく明るい。「安心してください」というよりむしろ「次はなにをやってくれるのだろう」という感じである。例えば、チームの大ベテランのテレビ生出演にはついて行こうとするし、正月放送の「リアル野球版」ではチーム石橋として参戦、対戦した日本ハムの先輩・中田翔を煽ったりもする。そして、敵地・西武ドームのウグイス嬢にさえいじられるという愛されっぷりだ。

もちろん、プレーもとにかく頑張る。スイッチヒッターで内外野守れるというユーティリティぶり。俊足・巧打も併せ持つ、チームに欠かせない存在である。高校時代、プロをあきらめきれずに入団テストを受けて合格したというガッツもある、今季もっとも期待したい選手である。

さて、投打の注目株を紹介したところで、紙幅も限られてきた。最後に、ファイターズらしくデータを用いて分析してみたい。昨年データ(プロ野球ヌルデータ置き場2015年度版より引用)から、主力選手の今季を占ってみる。

今回は

  • 昨シーズン、攻撃面で貢献度した野手ランキング
  • 彼らの昨季の「幸運度」
  • ①、②をもとに今季の主力15人をランキングした。
順位 名前 貢献度 幸運度
1 近藤健介 2.54 5.3%
2 中田翔 2.24 -2.3%
3 西川遥輝 1.31 3.9%
4 レアード 1.2 -6.7%
5 田中賢介  0.19  0.6%
6 杉谷拳士  0.07  4.2%
7 谷口雄也  -0.06  -1.3%
8 淺間大基  -0.08  5.3%
9 陽岱鋼  -0.14  2.5%
10 大谷翔平  -0.17  -3.6%
11  市川友也  -0.27  -1.3%
12  ハーミッダ  -0.47  1.8%
13  岡大海  -0.55  -0.9%
14  中島卓也  -0.8  1.6%
15  大野奨太  -1.12  -6.8%

*貢献度は厳密に、XRWINという指標を用いている。一言でいえば、選手がチームに何勝分の得点をもたらしたかという数値である。また、幸運度はBABIPという指標の平均と個人の差分で、簡単に言えばチームのほかの選手と比べどのくらいヒットを獲得したかである。

このような昨年データを用いた分析結果では、近藤健介、中田翔、西川遥輝が勝利貢献度でトップ3位を占めている。

近藤健介選手

近藤健介

出典:www.city.chiba.j

中田翔選手

中田翔

出典:sportiva.shueisha.co.jp

西川遥輝選手

西川遥輝

出典:sportiva.shueisha.co.jp

今後は去年活躍した3選手の他に、上述した理由で大谷翔平、杉谷拳士にも期待がもてそうだ。

いかがだっただろうか?当記事のようなファイターズ分析は別の手法でも行われている。従って、一つの指標として見ていただければと思う。

もしこの記事が皆さんの興味を創出し、北海道日本ハムファイターズに興味を持ってくれる方が一人でも増えたら嬉しいことこの上ない。

PR